「シロチョウ」といってもアゲハチョウ科で正式にはウスバアゲハというのだが、殆どの虫屋は昔から馴染みのウスバシロチョウ( 通称バシロ)の呼び名を使っている。九州以外の全国に分布、以前に比べ分布は拡大している上に生息地にはたくさんいる。春から初夏、ちょうどギフチョウと入れ替わりに現れるのだが、2番手の上に、ハデなギフチョウと比べるとどうしても地味な印象を受けてしまう。本種の仲間のパルナシウス属は国内では本種を含め3種だが、大雪山のウスバキチョウや大陸のアポロチョウなどスター揃いの人気グループで、その中で最もシンプルなモノクロの出で立ちは日本的ともいえる。