柳を食樹とし全国に分布するが通常の褐色型と劣勢の黒色型(クロコムラサキ)がある。クロコムラサキは黒い地色と白帯が特徴で、希少価値を別にしても美しい(と私は思う)。東海地方、南九州、能登半島といったクロコムラサキが現れやすい地域はあるが、奥能登はほぼ100%クロコムラサキという特異な地域である。また♂に見られる青い幻光を捉えるには光線の角度や強さの微妙な条件が必要でゼフィルスやミヤマカラスアゲハなど他の「光り物」よりも厳しい条件となる。ここで呈示する写真は写真10以外は奥能登のクロコムラサキだが、小さいな河川敷の柳を発生地としている奥能登でも護岸整備により生息地は激減している。