スジボソヤマキチョウ(6)
成虫で長い冬を生き抜く蝶は、春にはこのように傷んでしまうことが多い。特に本種の傷み方は無惨で、飛び方も弱々しく瀕死の様相だ。この点は綺麗な姿のまま春を迎えるヤマキチョウとは対照的だが、身体の作りというよりは越冬する場所(本種は地表の落ち葉の間に潜る)の問題らしい。私と同じぐらいすり減へらした身で、この蝶にはまだ産卵という大仕事が待っている。
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